女心を理解しようなんて、ちょっと早すぎたんじゃありませんか

 

娘が退院した。

 

子どもの回復力はすごい。昨日は別人のように無口だった娘が、今日は朝からずっと何か喋っている。

そしてひたすら何かを塗っている。

 

目がキランキラン輝く女の子のキャラクターが、何枚も塗られていく。

 

ぬり絵を買ってくると、娘は自分の気に入った絵柄を何枚もコピーしてストックしておく。で、気に入った絵柄ばかりを塗るのだ。

 

同じ表情で同じ格好をした女の子が、気まぐれな色で塗られていく。

どこまで量産していくのかと思って見ていたが、まったく止める気配はなく「え?ママもやりたいの?」なんて言われる始末で、ふたりでキラキラ女子を大量生産した。

 

昼はうどんとアイスを食べた。

その後、運動がてら娘とスーパーに行ったら、種なしブドウを見つけた娘が「これAちゃんが好きなブドウだ」と言った。「そうなんだ」と返すと、なぜだか娘は急に怒りだして「帰る!」と出口の方へ歩いていく。

私は慌てて追いかけていって理由を尋ねると、どうやら「Aちゃんがこのブドウが好きで、だから買いたい」ということを伝えたかったらしい。

なかなか女心を理解するのは、至難の業だ。

 

帰宅してからも再び、キラキラ女子の量産に専念する。同じ表情の女子を塗り続けていると、なんとも言えない心持ちになっていった。

 

そして、ふと思った。

女心なんて、永遠にわからないのかもしれない。