ざわつきが静寂に変わる瞬間

ふとしたときに、今、出口のない場所にいるかもしれないと感じることがあります。 でもそういうときほど、目の前のことを淡々と片づけていくうちに、少しずつ落ち着いていくように思います。 料理を作って、洗濯をしてそれを干して、掃除機をかけて。 そうや…

無限ループの階段をのぼる

今日は絶望を絶望のままに書いているので、そこにあえて光をあてようとはしていません。 お体のすぐれない方はご注意ください。 ・ カウンセリングをはじめて数年の月日が経った。 自費だから高額だけれど、対症療法では根本の解決にはならないと思っている…

まるまった靴下は甘美な香り

我が子が脱ぎ捨てた、まるまって裏返しになっている靴下を見つけると、匂いを嗅ぐのを抑えられないのです。 なんかこう、絶対臭いってわかっているんだけど、我が子のだからなのか、その臭さも「くさい」じゃなくて「かわいい」に変わってしまう。 くさいが…

身の丈に合った暮らしを探して

むかし働いていた職場の人から連絡があった。 「元気ですか?」 その言葉に、胸をぎゅっと掴まれる感じがした。 突然機能停止になった私に、今もそんな優しい言葉をかけてくれる人がいることをありがたく思う。 あの頃は、仕事が生活の中心だった。自分の中…

メダカよりもヴィゴ・モーテンセンがよかったんです、あの頃は

駅で男子高校生たち4人組が、なにやら楽しそうに談笑している。 「オレさ〜小学生に戻りたいわ」 「え?小学生は幼すぎだろ」 「俺は早くオトナになりてぇわ」 「オレも俺もー」 「早く大人になりてーなー!」(全員) セリフか何かですか。 思わずツッコミ…

女心を理解しようなんて、ちょっと早すぎたんじゃありませんか

娘が退院した。 子どもの回復力はすごい。昨日は別人のように無口だった娘が、今日は朝からずっと何か喋っている。 そしてひたすら何かを塗っている。 目がキランキラン輝く女の子のキャラクターが、何枚も塗られていく。 ぬり絵を買ってくると、娘は自分の…

手紙をしたためたくなる時

娘が病室で書いてくれた手紙が泣けた。 「いままれありがと」 やっぱり弱気になったんだな、と思った。 いつも書いてくれる手紙は「いつもありがと」だったのに。 いつもが、いままれ(今まで)に変わっていた。 病院という場所は、ちょっと弱気になってしま…

なんなの母親って

「やっぱり母親はイカれてる」 映画『ハスラーズ』のラモーナ(ジェニファー・ロペス)のセリフだ。 ホントにそうだよね、と思う。 母親は子どものためだったら、どんなに危険なことでもやりかねない。 子どものためなら、イカれることだってできるのだ。た…

「わからない」にとどまる怖さ

わからないって怖い。 できるだけ、わからないままにしておきたくない。 だから適当に説明をつけて、無理やり自分を納得させようとしてしまう。 わからないと、いつまでもそのことを考えてしまうから。 説明ができないものは、怖い。 子どもが入院した。 予…

道を間違えたら、おかゆが待っていた

料理が苦手だ。 むかし友人が料理のことを、「カタチの違うものを寄せ集めて、何かが出来上がっていく感じが好き」と言っていた。 「へーそういう見方もあるのか」と思った。 苦手なりに何かしら作らないと生きていけないので、まったく料理をしない日の方が…

見えないものを掬う

見えないものを見ようとしても、たぶん、一生かけても見ることはできないかもしれない。 でも、見えないとも断言できないと思う。 私が「解離性同一性障害」と診断されるまで、実に4年の月日を要した。 診断名はいろいろと便利だから、「へぇ、そうなんだ」…

さらさらした強さ

私、わかっているだけでもトリガーがいくつかありまして。その引き金に触れちゃうと、体をぐいっと後ろに押された感じになるんです。 頭の中は綿がぎゅうぎゅうに詰められていって、何も考えられなくなる。息苦しさと喉のつかえを感じたり、体が宙にブワッと…

はい、私に自分らしさはございません

自分のダメなところを直そうとするから、「私ってダメな奴だなあ」と思って自己否定がはじまっちゃうのかもしれない。 ふとそんなことを思ったのは、マイク・ミルズ監督の映画『サムサッカー』を観たのがきっかけだった。 主人公のジャスティンは、17歳にな…

「うまくいかない」の襲撃

「なんだかうまくいかないなぁ」と思うことが続くときがある。 しかも、「うまくいかない」と思えば思うほど「うまくいかない」は増えていく気がする。面白いくらいに。 息子がとびひ(皮膚の感染症)になった。 先週あたりからその兆候はあったはずなのに、…

初々しさをまとった記憶

最近、娘を通して淡い初恋の記憶なんてものを思い出してしまっている。 私にも我が子のような初々しさをまとっていた頃があったなぁと、ぼんやりと思っているのだ。 娘に好きな先生ができた。 帰宅するなり、開口一番に「今日も〇〇先生カッコよかった♡」と…

その優しさに包まれてゆく

この頃しみじみ思うことがあって。 「人は人に助けられて生きてる」と、深く深く感じています。 そりゃね、常にそんなことを思えるほどできた人間ではないので、ふとしたときに感じていることなんですが。 どうやら私の頭のなかには、今これを書いている私以…

我が家に母の日は来ない

昨日、娘の通っている学童の先生から「今日はみんなで、母の日のお手紙を書いたんですよ〜」と言われました。 「娘さんが書いた言葉に、私、感動してしまって。お母さんも読んだらきっと喜ばれますよ〜」と先生は、目を輝かせながら教えてくれたんです。きっ…

そう来たか!と対峙する

「頭の中に何人も“私”がいて困ることってなにか」を考えても、大して困っていない気がするのは、私が色々忘れてしまうからなのだろうか。 基本的に、自分を守ろうとして生まれた“私たち”なので、明らかにこれは社会的にアウトでしょう?ってことはそんなにし…

後になって気づく

「なんでそうなった」ということが、たまに起きる気がします。 たいていのことが、何か物事が明るみになって気づくので、気づいたときには拍子抜けしてしまうような感じで。 子どもつながりで仲良くなった家族がいたのですが、知らぬまに遠くへ引っ越してい…

わかるようでわからない

子どもらと動物園に行ってきた。 ホッキョクグマが、大きな頭を左右に振りながら格子扉の前までのっしのっし歩いていた。扉まで着くと、今度は後ろ歩きで元いた場所へと戻っていく。 まるで自身を安心させるかのように、その動作を繰り返していた。 同じ動作…

知ることは、快適への第一歩だった

この映画を観たときは、ホントに驚きました。だって、自分のことが描かれていたから。 中村倫也さん主演の映画『水曜日が消えた』。 僕の中には、7人の“僕”がいて。曜日ごとに入れ替わり、他の曜日の“僕”とは直接話すことはできない。だから、日記をとおして…

闇LINEよ、さようなら

一日の終わりに、LINEを開く。 するとそこには、Googleに打ち込めば即、「こころの健康相談ダイアル」が表示されるような言葉が呪文のように並んでいて。 真実か嘘か見破るのも難しい、際どい内容が延々と綴られている。 「またか」と呟きながら、日々精神を…

誰にだってプライバシーはあるけどさ、

自分でも驚くことを、綺麗さっぱり忘れてしまう私。 仕事などの約束は絶対に忘れられないので、リマイダーに入れて、それからアレクサにもお願いして、締め切り直前に知らせてもらうようにしている。 でも、困ったことに、子どもの好きな味がわからなかった…

隠したかったものを武器にする

生きるって、手続きの連続だなと思う。 たとえば役所や病院、会社、学校。いたるところで、名前を書いて、住所を書く。そんな当たり前の行為を何度も繰り返しながら、毎日の生活って流れているように思うんです。 それなのに、その手続きになかなか慣れない…

つけられたあだ名は、地獄ママ

怒ること。 私がずっと押し隠そうとしてきた気持ちです。 今では、「怒ること」も喜んだり楽しんだりすることと同じくらい大切な感情だと理解できるようになってきたけれど、20代の頃は表に出してはいけない感情だと勘違いしていました。 だって怒りって歯止…

我が家にバリカンは置けない

誰しもが、開けてはいけない箱のようなものの一つや二つ、いや、それ以上を持っているのではないでしょうか。 かくいう私もその一人。開けたら即アウトな箱を、いくつか持っておりまして。その箱、いつ何時、どんなタイミングで空いてしまうかわからないんで…

いざ、快適なシェアハウスライフへ

「おそらく解離性同一性障害の不全型ですね」そう告げられてから、2年ほどが経った。 漢字が11文字も並んだ診断名ですが、いわゆる多重人格ってやつです。 ただ不全型がつくので、多重人格のなりそこないみたいな感じだろうか。 この解離性同一性障害も、多…